ダイヤモンドSでサイモントルナーレに騎乗した藤田菜七子騎手。
「前半は流れが遅かったので楽にいけましたが、速くなったところで対応できませんでした。でも、頑張って走ってくれました」
引用元: 極ウマ菜七子3度目の重賞挑戦は14着/ダイヤモンドS
以前騎乗した目黒記念のように最後方で脚を貯め、末を活かす競馬をしようとしたのだろうが勝負所で付いていけず、後方のまま勝ち馬から2.8秒離れた14着に終わってしまった。
「速くなったところで対応できませんでした」という藤田菜七子騎手のコメント通りなのだろうが、今回の騎乗で気になってしまうことがある。
藤田菜七子騎手が凄いと思う騎手

横山典弘騎手が凄いです!
藤田菜七子騎手は、凄いと思う・自分がしたい騎乗を体現している騎手を聞かれ、以下のように回答していたらしい。
「横山典弘騎手がすごいなと思います。今まで逃げていた馬を控えさせたり、逆に控える馬を逃げさせたり、それで結果も出している。”型”にとらわれないのもすごいですし、勝ち方もすごく格好いいなと思います。まだ、きちんとお話はしたことがないんですけど(苦笑)」
引用元:Spottiva 藤田菜七子の1年目。「中央で6勝は全然足りない。自己採点は40点」
まさかダイヤモンドSにおけるサイモントルナーレの後方ポツンは横山典弘騎手のように「型にとらわれない騎乗」を目指したのでは(笑)と思ってしまう。
とはいえ前走は3.3秒、前々走は4.1秒勝ち馬から離されている11歳のサイモントルナーレ。
控える競馬をして勝負所でまったくついていけなかっただけなんだろうが、横山典弘騎手が凄いと回答したコメントを思い出してしまう。
確かにそれまで追込み一辺倒だったカンパニーを先行させ、中山記念・マイラーズカップを連勝。
翌年8歳になったカンパニーで天皇賞秋・マイルCSに勝ったのは凄いと思う。
けれど横山典弘騎手は最も参考にしちゃいけない騎手のような気がする(笑)。
サイモントルナーレの藤田菜七子騎手の騎乗は、「横山典弘騎手が凄い!」という発言を考えると面白く思ってしまうが、ダイヤモンドSにはもっと凄い騎手が存在していた。
S.フォーリー騎手とトーセンレーヴ

3000が限界!
ダイヤモンドSでトーセンレーヴに騎乗したS.フォーリー騎手。フォーリー騎手は去年の京都記念でトーセンレーヴに騎乗経験があるが、レース後物凄いコメントをしていたらしい。
「ボウマン騎手の進言で、長い距離を使ったようですが、3400mでは2500mの切れはありませんでした。3000mくらいまでと思います」
引用元: 競馬実況web【ダイヤモンドS】(東京)~アルバートが直線で後方から突き抜け重賞3勝目を飾る
ボウマン騎手の進言を完全否定(笑)。「もう少し短い距離のほうが合っている」くらいのコメントはよくあると思うが、名指しで進言を否定するのはあまりないと思う。
今年のダイヤモンドSはコメントとレースを振り返ると結構面白かったと思う。
肝心の勝ち馬に関しては、R.ムーア騎手騎乗のアルバートがステヤーズSに続き天皇賞春が楽しみになるような競馬。
けれどステイヤーズS勝利→有馬記念→ダイヤモンドS勝利→天皇賞春となると思い出す馬がいる。
忘れがちな菊花賞2着のエアグルーヴの仔
ステイヤーズS1着→有馬記念→ダイヤモンドS1着で思い出すのはフォゲッタブル。
フォゲッタブルはステイヤーズSの前走の菊花賞で惜しくもスリーロールスの2着。有馬記念も4着になっており長距離実績を買われて天皇賞春では1番人気に推される。
結果は6着だったが、今年のアルバートに非常に似ていると思う。
アルバートは有馬記念は7着で掲示板は外しているが、フォゲッタブルは勝ち馬から0.8秒差でアルバートは0.7秒差。
ステイヤーズSの前走もアルバートは2着。サトノダイヤモンドが出走するので天皇賞春で1番人気にはならないだろうが、フォゲッタブルに臨戦過程が似ていると思う。
また、ステイヤーズS・ダイヤモンドSと長距離重賞を連勝で天皇賞春で人気になった馬というとエアダブリンも思い浮かぶ。
エアダブリンは有馬記念には出走していないが、ステイヤーズSとダイヤモンドSを勝った馬は人気になっても天皇賞春ではイマイチ。
フォゲッタブルもエアダブリンも天皇賞春までの実績・相手関係を考えると1番人気も当然に思えるが、2頭とも案外だったのは不思議な感じがする。